2020年9月15日~26日
秋の声が聞こえてきそうな9月後半のギャラリーは、ネコちゃん。
みずいろねこさんは、岡山生まれの岡山育ち、生え抜きの岡山っ子です。
岡山県内を中心に創作活動を展開し、石粉粘土のネコちゃんを作り続けてきた「みずいろねこ」さんが、東京に初進出。岡山のよさを、ネコのキャラクターを通して発信しました。
まだまだ遠方への旅行がかなわない時期。なんとなく鬱々とした気持ちが続く東京。この展示を通して、猫好きさんはもちろん、パンオスリールを訪れるお客様たちに、おだやかな自然に囲まれた岡山の魅力や、ほっこりとしたひとときを届けてくれました。
●みずいろねこさん、岡山からやってきた!!・・・・・・・・・・・・・・・
展示初日の前日、朝一番の新幹線に飛び乗って、みずいろねこさんはやってきました。「東京にいくこと」について、まだまだ周囲の心配の声があるなか、万全の準備をして、がんばってやってきたみずいろねこさん。パン・オ・スリールも、万全の受け入れ体制に努力しました。
前日に届いた作品たち。あけてびっくり。なんと210もの作品が、一人で抱えられるほどの大きさの箱に、きっちりと詰め込まれていたことです。さすが、40回も個展をし続けてきた作家さん。パッキングも完璧!と、感動してしまいました。
ひとつひとつ、ふきんに包まれてきたネコちゃんたち。広げてみると壮大。その数は210作品、約600匹のネコたちなのです。
オリンピックは延期になりましたが、岡山ねこリンピックと名付けたタイトル。誰でも一度効いたら忘れられない楽しいタイトルですね。
作品と共に、アクセントに、みずいろねこさんがかわいがってきたリアルネコちゃんたちの写真も展示します。
●かわいくて癒やされる石粉粘土のネコに囲まれた2週間・・・・・・・・・・・・・
※小さな作品を壁面に飾る工夫 棚を持参したみずいろねこさん
パンオスリールの壁面に、手のひらにのるような小さな、しかも大量のネコたちを上手に飾るため、みずいろねこさんは、棚を準備しました。
石粉粘土の軽いネコたちは、簡単にとりつけた小さな棚に、次々と安全におさまっていきました。
※岡山愛がいっぱいのユーモラスな作品群
今回の展示の特徴のひとつは、岡山愛。
※ユーモラスな言葉と独特のポーズのネコたち
見る人たちが思わずクスッと笑ってしまい、誰かに見せたくなる、誰かにプレゼントしたくなる、そして必ず笑顔になれる、ユーモアあふれる作品群。
コテコテのギャグなのに、ネコと一緒だと、なぜかほっこり。それがみずいろねこさんの特徴かもしれません。
※パン屋さんにお寿司屋さん
年間1000個以上のパンを食べるというみずいろねこさん。パンはもちろん、お寿司もモチーフに。
この細かでていねいな技術に脱帽です。好きなものに囲まれたネコちゃん、幸せそうですね。
●子供から大人まで、手に取って・・・・・・・・・・・・・・・・
会期中は、みずいろねこさんの「おっかけ」という、ファンの方々はもちろん、パン屋のお客様もたくさん訪れました。
小学生から大人まで、熱心にひとつひとつ鑑賞。
みずいろねこさんは、最初の2日間と、最終日に在廊しましたが、なんと、女優さんに遭遇してツーショットを撮ったり、次のギャラリー展示のアーティストたちにに会って、アドバイスをしたり、岡山まで来てくれるファンの方々や、東京に住んでいる旧友に会ったり、パン屋のスタッフたちと談笑したり、一人で大量のパンを食べたりと、大忙しでワクワクの時間を過ごしてくれました。
パンを買うついでにネコお盆に載せていく人もたくさん。
コロナ禍の続くなかを、東京での展示を決行したみずいろねこさん。とはいえ、ずっと東京で在廊することはむずかしい時期でした。
替わって、様々なお客様を日々見てきたパン屋が、2週間を通して感じたこと。
たまたまパンを買いに来た人も、SNSなどを通してわざわざやってきた人も、皆がほっこりと笑顔になったことです。
そして、自分へというよりも、病気で入院している友人や、ステイホームをしている家族など、少し心も体も疲れている人に、プレゼントしたいという気持ちになったこと。障がいを持った人が、付き添いの方とわざわざ見に来てくれるなど、いろいろな思いを伝えてくれました。
まさに、みずいろねこさんのコンセプトとしている「笑顔の種まき」が、確実にできたのではないかなと感じました。
かくいうパン屋も、毎日毎日みているうちに、作品への愛が深まっていきました。
プラスチックでできたお土産にも、似たようなものはありそうですが、見れば見るほど、この石粉粘土で手作りしているネコは、全然違います。
日頃、ネコの保護活動をしたり、岡山の後楽園で常設展示をしてきた作家ならではの、アートと技術と心が、見る人々に、しっかりと届いた実感です。
かわいい作品たちと作家のつぶやきは、Instagramをどうぞご覧ください!
https://www.instagram.com/kiki_rin_tama/
作家より・・・・・・・・・・・・・・・・
岡山県内で創作活動・作品展を続ける中、岡山県を飛び出しての創作活動も夢みてきました。
作品展のアンケートにも県外の開催を希望する声がずっと届いていましたが、時間だけが流れていきました。
昨年、みずいろねこさんは、久々に東京にやってきました。そして、渋谷の街を歩いていて、モチベーションがどんどん上がってきました。
この街をもっと歩いてみたい、東京で作品展開催したい・・そんな思いが膨らんできました。
創作活動17年目・・・夢を叶えることができました。
東京で、自分の想いをお届けできたら嬉しいです。
展示を終えて
「岡山ねこリンピック」が終わり、岡山に戻って来ました。
初めて岡山県から飛び出しての作品展、しかも渋谷・・・みずいろねこらしい思い切ったチャレンジでした。
開幕前は不安や独特の緊張感(ある意味快感⁉️)もありました。
いろんな出会いがあって、めちゃくちゃ嬉しい作品展になりました。
あらためてありがとうございました
作家プロフィール・・・・・・・
岡山県倉敷市出身。石粉粘土で作った猫さんと自然素材を組み合わせた、オリジナルの小さな作品を作っています。
公務員から「みずいろねこ」に変身し、岡山を拠点にニッコリの種まき(創作活動)を続けています。
主な出展個展・イベント出店等のほか、岡山後楽園内・さざなみ茶屋さんでの常設展示、ねこ漫画コミックス「ねこメロ」(廃刊、幻冬舎コミックス)コーナー連載など。作品に登場する猫さんたちは、出会ってきた実在の猫さんがモデルです。
そして、大のパン好きです(年間1000個以上食べています)
美味しいパンに出会い、幸せな気持ちに浸るのが楽しみです。