2018年5月29日~6月9日
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わたしのとなりには、
私の隣には、さまざまな生きものがいる。
草木や花、動物も人間も
互いに寄り添ったり、響きあったりしている。
私は、秋の気配に心が震えたり、
力強い木々に、励まされたりする。
動物のしぐさにクスッと笑ったあと、
気持ちが明るくなっていることもある
生きものたちは、みんなひとりじゃないのだなあと思う。
そんなことを考えながら描いた、私の作品たちです。
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5月の終わりから6月初旬のギャラリーは、福岡発、松尾布祐子さんの個展が開催されました。
2017年10月に、東京外苑前のギャラリーで発表した作品の巡回展です。
わたしのとなりには、さまざまないきものたちがいる… ”
彼女の紡ぐ詩が、生き物たち(ひとも含めて)を描いた、たくさんの作品を、見事に繋いでいます。
動物たちと花や木々が、描く物語。絵本の世界に引き込まれていくような2週間でした。
●こどもたち---------------------------------
今回、特徴的だったのは、こどもたちの日常を描いた作品。
あじさい、ひまわり、ミンミンゼミ、赤とんぼ・・
空も、空気も、見事にそれぞれの季節の色に彩られ、その中で、誰にも「なんだか懐かしい。」。という気持ちにさせる、子供たちの遊びの一コマが切り取られています。
●どうぶつたち---------------------------------
今回の作品展で、もうひとつ印象的なのは、ユーモラスな動物たち。
ちょっと抜けていて、クスッと笑ってしまうような楽しい物語が想像できます。
それぞれの作品についている、手描きのタイトルも見逃せません。
●評判の「旅の記録」--------------------------
今回の作品展では、原画の展示はありませんでしたが、松尾さんは、かつて世界中を旅し、その目で見たことを描いた作品をまとめた「旅の記録」という小冊子をつくっています。
たった1冊、おいていったこの小冊子、お客様にご案内すると、皆が、「すてき」「かわいい」「あ、これは香港ね」「こっちはロンドンだ」と、それぞれの旅の思い出話になっていきました。
「ポストカードないのかな」「この小冊子ほしいな」という声もたくさん。
●パン屋でする個展 ----------------------------------
松尾さんが、1年前に、パンオスリールの前を通り過ぎて、パンを食べにカフェを利用したのが、この個展のきっかけです。
東京でも、ギャラリーで個展はしてきましたが、お年寄りから子供まで、いろいろな人がやってくるパン屋さんでもやってみたい。
自分の作品をみながら、たくさんの人がパンを食べたりお茶を飲んだり、楽しい会話をしたり・・そんななかで、どんな感想が生まれるか知りたい
そういう気持ちから、パン屋での個展を希望してくださったとのことです。
会期中は、たくさんのお客様が、作品の前で写真を撮ったり、「懐かしい色合いだね」とひとときの話題になったり。
九州にいる作家さんは、なかなか在廊することができませんでしたが、作品たちは、しっかりとこの場所になじみ、多くの方に、絵本を読んだような気持ちにさせてくれました。
お客様の様子を見ながら、パンを楽しんでいった作家、松尾布祐子さんです。
7月には、神楽坂の「かもめブックス」でも、個展を開催する予定です。
今回、サイン帳に感想を書いていったすべての方に、お礼状を書いてくれました。そのお客様たちから「神楽坂でもするんですね、見に行こう」という声が聞こえてきました。
出展者プロフィール----------------------
松尾布祐子 http://fuyukomatsuo.tumblr.com
2015年より展示での作品発表をおこなっている。
2013年 パレットクラブスクール受講
2015年9月 個展(ゑいじう/曙橋)
2016年10月 2人展(ポレポレ坐/東中野)
2017年10月 個展(ギャラリーハウスmaya/外苑前)
以下、松尾さんの実績、楽しい作品たちです。もっと鮮明に見たい方は、ホームページをぜひ開いてくださいね。