報告 ギャラリー31『言葉を失った瞬間、それがとても物語だったとき』今関絵美展

2017年5月16日~5月27日

5月後半のギャラリーは、今関絵美さん。その作品は、見る者の心に直接語りかけるようです。

特徴的なのは、すべての絵に、今関さんの短い文章・詩がついていることです。タイトルや文章が長くても、絵の意味を特定させることはなく、受け取った人に、ゆだねられ、手渡されるようです。

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少し高くなったカフェのフロアの壁には、モロッコの女性たちの上半身を描いた作品が並びました。

異国のの景色や匂いまで感じるような色。表情は静かで、見る人によって全く異なる物語が想像されます。

また、石やコーヒー豆を描いた、写真と見紛うような精密な作品など、一つの技法にとらわれない、彼女の描く静かな世界が広がります。

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店の外を行きかう人にも目に留まる壁一面には、インパクトの強い、二つの作品。

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ガラス窓の周辺のスペースにには、主に、犬をモチーフにした作品が並びました。

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期間中は、たくさんのお花が届きました。どれも作品に合う色やアレンジを選んだファンや友人の方の気持ちが伝わるようです。

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今関さんの絵を知っている人だけでなく、パン屋のお客様も、「いつもと違う雰囲気ね」「とっても気になる」「ゆっくり見ていっていいですか」など声を頻繁に聞きました。

たくさんの方が、今関絵美さんの絵の奥に潜む答を知りたくてたまらなくなっていたようです。

あっという間の2週間でしたが、毎日、いろいろな時間に店を訪れ、滞在し、たくさんの方と出会い、今関さんにとっても、いい時を過ごせたという感想をいただきました。来月は、台湾でのグループ展に出展されるそうです。

 

 

今関絵美さんからのメッセージ -------------------

人が無意味にとった行動に、何か意味を見出したり、

ただ在っただけのものから、何かを感じ取ったり。

 それは、一瞬の出来事だったのに、永遠と思えるくらい長く続く感覚で、

ある一つのものがあっただけなのに、無限の空間が広がったりします。

 パンを食べたり、お茶をしたり…ほっと一息ついたその時に、

この絵の世界にある、瞬間の物語を楽しんでいただけたら幸いです。

 展示を終えて------------------

 展示期間中、いろいろな出会いや会話やアイデアが生まれたことを思い出すとまた力が湧いてきます

心地よい空間で、おいしいパンやコーヒーをいただきつつ、充実した2週間を過ごすことができました。

素敵な場所で展示できたことを嬉しく思っています✨…

見に来てくださった方々、SNSを通して見守ってくださった方々、作品をつくるのに今まで関わってくださった方や、パン・オ・スリールの須藤さん、スタッフのみなさま、本当にありがとうございました!

http://futagoza-rakugaki.blogspot.jp/2017/05/blog-post.html

 

<出展者プロフィール>

今関絵美

武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。

個展、公募展、海外でのグループ展などに作品を出展。

企業でのデザイナー職を経て、2015年より絵や言葉で表現することを主とした活動を再開。

 

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