とうとう迎えた第5回。
季節ごとに、実力派のふたつめさんをお呼びして開いてきた「スリール亭」も、四季をめぐり、また再び夏の会がやってきました。今回は、右も左もわからぬままにとにかくスタートした第1回で、よしきたと引き受けくださり、事前にいろいろと相談を重ね、当日、見事に大成功に導いてくれた柳家ろべえさんがまた帰ってきました。
第1回でその噺に魅了されてまたやってきたかた、4回重ねたスリール亭のうわさを聞きつけて申し込んでくださった新しいお客様、パン屋のお客様も落語のお客様もごった煮で、開演3週間前に大入り満員となりました。
当日は、台風で夜から朝にかけて大雨強風と繰り返し天気予報で呼びかけていましたが、噺家さんか、お客様か、はたまたパン屋なのか、誰かが「もってる」のでしょうね。雨降らずの夜となりました。やった~。
パン棚を背にした高座をぐるりと取り囲むように、お客様・スタッフ合わせて70名。
開口一番は、これまた2回目のスリール亭を彩ってくれる林家つる子さん。去年は「かわいい」と、親のような気持ちで見ていましたが、今年は、しろうとが聴いても見違えるような上達ぶり。貫禄も出てきました。噺は「新聞記事」。ご隠居さんの真似をして、ニュースをネタに誰かをびっくりさせてやろうとして反対につっこまれるマヌケなお話。
さて、次はろべえさん。
ひとつめは、酔っぱらいの話「替り目」。
中入りを挟んで二つ目は、若旦那が船頭になる「船徳」。
師匠の喜多八さんをネタに?した枕もおもしろく、会場のちょっと硬かったムードをほぐしてくれました。よく通るいい声で、酔っぱらい、おかみさん、うどんや、若旦那、船頭、船宿のおかみ、船のお客などテンポよく演じ分けて、すごいなあと感心しきり。汗もしたたる大熱演でした。おもしろかった~。
終了後は、楽しみの懇親会。あたためた20種類ほどのパンとビールワインで、噺家さんを囲んで楽しいひと時。
新しいお客様からは「どうしてパン屋さんで落語をしようと思ったんですか?」という質問が毎回出ます。
はい、それはパン・オ・スリールを支えるたくさんのサポーターさんたちのアイディアです。様々なプロフェッショナルが、その力を活かして、この場でいろいろなことを実験?実践してくださっています。
これからも、おもしろいこと、パンとコラボしながらやっていきます。
次回、第6回のスリール亭は、10月29日(木)19時より。ぜひどうぞ!