2021年11月16日 ~ 11月 27日
11月後半のギャラリーは、おなじみの,
消しゴムはんこのひびのさなこさん。
彼女の作る消しゴムはんこの魅力は、その技術の高さだけではありません。
何気ない日常を切り取り、その日に出会った食べ物や道具、お天気、動物等々をその日のうちに、まるで日記のように作品に仕上げます。
何気ないそのひとつから、彼女の気持ち、環境、社会の情勢までみえてくる。
そして、見る人は、共感と、ほっこりとしたあたたかい気持ちになるのです。
現在は、地元大田区を中心に、スタンプラリーのはんこや、また、はんこにとどまらず様々な分野で大活躍のひびのさなこさんが、パンオスリールで開催する3回目の個展です。
●とうとうきたぞ、搬入日・・・・・・・・・・・・・・・・・
準備に準備を重ね、様々なアイディアをあたためてきたさなこさん。とはいえ、最終には、ぎりぎりまでリソグラフやシルクスクリーンに時間をかけることになったそうです。
でも、やっぱりきっちりと間に合わせてきました!余裕の搬入です。
設営の最後に、「ウィンドウにタイトルも書きます」「パンオスリールのはんこも見本に彫ります」と言われ、「え、今から??」と思いましたが、
そうでした。はんこの作家さんは、鏡文字を書くことが得意。あっという間にすてきなフォントでタイトルをきっちりと描いてくれました。もちろんキットパスで。
そして、はんこも!
早速、パンオスリールのハンコを彫っていただきました!
スゴ技、早い、上手い、安い。会期中、ご注文いただければ、お名前はんこを掘ってくれることになりました。
パン・オ・スリール(@pain_au_sourire) • Instagram写真と動画
●はんこを、魅せる 「和紙に押して絵画のように」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こちらのコーナーは、消しゴムはんこを和紙にひとつひとつ押して、アートとして展示刷る場所です。
今年の春の日々を反映するように「10万円」「マスク2枚」など、見ていく人も、ご自身の日々を思い出すような日常の切り取り方をしています。
時には大好きなホラー映画が題材になることも。コロナ禍の彼女の日常を想像し、共感した方も多いはず。
●はんこを刷る 「シルクスクリーン」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こちらのモノトーンの作品は、シルクスクリーンです。
●はんこを、魅せる 「リソグラフ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回、パンオスリールで個展を開催するにあたり、最も力を入れたのが、このポスターペーパー。
消しゴムハンコを重ね合わせ、リソグラフ印刷した美しい作品。
●はんこを魅せる 様々な展開のグッズの数々、そして本・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
和紙に押した作品、日々を綴ったハンコと日記をまとめた冊子、魅力的な色合いに染め上がった手ぬぐい、エコバッグなど、ファンの皆さんはじめたくさんの方が購入しました。
一日一日違うネコを押したカレンダーは圧巻。紙への愛も感じる作品です。
様々な形で、はんこを魅せるアイディアに脱帽です。
●一番人気はやっぱり「はんこ彫ります」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一番人気は、オーダーメイドのお名前ハンコ。
この機会に、かわいいオリジナルハンコをつくってもらいました。
※ご希望により、彫っているところを動画にとってアップも!
生まれたばかり、名前がついたばかりのお孫さんや、結婚して名前が変わったお嬢さんなどへのプレゼントとして。
また、九州からは福祉団体が、寄付をいただいた方々へのお礼状に押すはんこなど、大切な人へのプレゼントとしてオーダーする方がたくさんいらっしゃいました。とてもうれしいですね。
● 楽しいつながりができました そしてボードは?・・・・・・・・・・・・・
さなこさん個展恒例の、真っ白なボード。ここに、訪れた人たちに自由にはんこを押してもらいました。
最終日。
カフェの壁面に貼り付けた真っ白なボードは、お客様の押したハンコでいっぱいになりました。
お名前ハンコも、たくさんオーダーいただきました。
さなこさんがいると、老若男女、たくさんのかたがヒョイとのぞきにいらっしゃいます。
日頃活動をしている地元大田区からも、渋谷にたくさんの仲間がきてくれました。
緻密かつ癒される作品とともに、さなこさんとの出会いや再会を楽しみにしている人がこんなにいらっしゃるのですね。
●展示から生まれた次の展開 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
会期中に、リソグラフのポスターをみつろう加工に挑戦しました。
これは、ポスターとして楽しむだけでなく、様々な形で使ってもらえる実用品としても使えそうと、次の楽しい展開が生まれました。
★会期中に、文字はんこのオーダーをお受けします。名前をかわいいはんこにしてみませんか?
★作家・さなこさんより・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
パンオスリールでは3回目の展示となります。
消しゴム版画をもとに制作しているシルクスクリーンの作品と、昨年春のコロナ禍で毎日制作した消しゴムはんこの作品を展示します。
この1年半あまり、くりかえす毎日の中で、自分にとって大切なことは何かと問い続ける日々でした。少し前とはかわってしまった日常に移り変わっていく、あわただしい時期ですが、足をとめていただければ幸いです。
★出展者プロフィール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
消しゴム版画・版画を生かしたイラスト制作。
オリジナルのものを作りたいと思うことがきっかけで、消しゴム版画で制作を開始。
2010年ごろより作品の発表をSNSではじめ、毎日の生活をテーマした作品の制作をライフワークとしている。
2011年から年に一度のペースで個展を開催しながら、グループ展への参加やイベントの企画も行う。
近年は住まいのある大田区を中心とした活動・制作が多い。
主な仕事での制作に、東急池上線行けば上がるキャンペーン・スタンプラリー(2019年東急エージェンシー)、大田区立博物館の記念スタンプ・グッズ制作(2020年、2021年勝海舟記念館、郷土博物館)など。