【報告】ギャラリー132アイマイミー サイトウマサミツ個展 2022_12

クリスマス、年末年始にむけて、ソワソワ、ウキウキしてしまう季節。パン屋さんははクリスマスシュトーレンで大忙しの季節。

店内を彩る空間は、サイトウマサミツさんのそれはそれはかわいいイラストで埋め尽くされました。

イラストレーター、絵本作家、パッケージデザイン、店舗や病院の装飾など八面六臂の活躍をするサイトウさん。街中で、電車で、カフェで・・たくさんの人をスケッチもしてきました。パンオスリールでも、毎年「キットパス皆画展」に参加いただいています。

パンオスリールでの個展は、彼の多彩な面をたくさん見せてくれました。

●楽しい搬入 たくさんの作品!

たくさんの作品を鞄に詰めて、優しいご子息とともに搬入にやってきたサイトウさん。これだけの点数をどうやって展示するのか。

出来上がりは本当にセンスあふれたもので、どれをほかの場所に移してもちがうのだろうなと思いわせるクオリティ。

●圧巻のウィンドウアート 永久保存したい・・

これまで、毎年「キットパス皆画展」に参加し、1点ずつ作品を出していただいていたサイトウさん。パンオスリールの大きな窓に、キットパスで絵を描いていただいてこともあります。

今回の個展でも、描きなれた場所で
冬の森と仲間たちを、
ウィンドウいっぱいに描いていただきました。

絵は、大きな窓にとどまらず、道路沿いのさらに大きなスペースにも展開。このライブパフォーマンスを見られたのは、パンオスリールと手伝いに来たご子息だけの特権!本当に素晴らしいものでした。

木を描くときには、木が土から根っこをはって上に伸びていくようにぐ~っと下から上にいっきに線を描きます。冬の樹木は、雪を抱きながら、まっすぐに伸びていきます。しんとした森の光景が浮かぶようでした。

一方で、道路に沿ったウィンドウは、動物たちが(パンも)、いきいきとした表情で、コミカルに行進しています。行先は、焼き立てのパンがいっぱいになったパン屋の棚へ・・。永久保存版にしたいような傑作ができました。

日が差すときはカーテン越しに、夜になると、明かりを反射して、影絵のように見える動物たちに、お客様も(サイトウさんも)、大喜びでした。

●様々な顔を持つサイトウさんの作品群

サイトウさんは、今年も八面六臂の活躍でした。

原宿の装丁夜話でのスケッチ、赤坂の山崎文庫での赤坂のスケッチ、渋谷や新宿キボコでの作品展、また、東京を離れてお店の壁画や住宅の壁画など。もちろん、その間に雑誌やパッケージデザインなど夜を徹しての一年だったと思います。

その場の雰囲気、時間、集まる人を想定し、独自の世界を展開するサイトウさん。1年の終わり、初めての、なじみのパン屋での個展ではどんな世界を展開するのか、とても楽しみにしていました。

メインには、アイマイミーというタイトルで、一人一人に話しかけるような、擬人化した動物たちや、少年。パン屋さんに合うよう、明るく楽しい展覧会にしたいという想いを反映した作品たちでした。

力が抜けている、考えすぎないで自分の筆に任せる・・そうすると、描かれたモノたちは、自由に、 生き生きと、 自分たちの世界を魅せてくれる、そんな感じでした。

これは、やろうと思ってもなかなかできないこと。あるときにはキャンバスをはみ出し、あるときは隣の絵と融合する・・。感覚的で自由な表現は、高い技術と、経験と、そして生まれ持ったセンスをベースにしているのだということは、訪れる多くのファンや仲間たちが誰しも感じていることかと思います。

飾り棚にずらりと並んだ立体の馬たちも大人気でした。

●人気者のサイトウさんにはたくさんの仲間が集いました

会期中は、多くの方が訪れました。アーティスト仲間、友人、家族、同級生、ご近所の方、出版社やギャラリー、お店の方々・・・。

サイトウさんがいなくても作品楽しみ、

サイトウさんに会えればおしゃべりを楽しみ、

初めてのお客様とも楽しい交流がたくさん。作品の力と、サイトウさんの人柄!

パンを買いに来た小学生と一緒に、キットパスで合作のウィンドウアートを完成。褒められた小学生は、今日から絵を描くことが大好きになります、絶対に!

サイトウさんが表紙や挿絵を描いた「ラジオ深夜便」。早朝散歩の一休みにパンを食べにいらっしゃる常連のシニアのご夫婦。絵と文章を楽しむひと時もありました。

たまたまパンを買いに来た旅行中の海外の女性。サイトウさんのスケッチ画集を購入し、サイトウさんとお話しした後に、店内で開催していたワークショップにも飛び入り参加。陽気な人の輪が広がったひととき。

サイトウさんがいつもイラストを描いている雑誌の編集の皆さん。サイトウさんから個展の誘いを受けた時の即興イラストを見せてくれました。こういう、ささっと描いたものが本当に素晴らしい。記念にパチリ。

パンが大好きなサイトウさん。またすぐに来店することでしょう。これからもよろしくおねがいします!

●会期を終えて 作家SNSより抜粋・・

サイトウマサミツ個展『アイマイミー』at パン・オ・スリールは好評をいただきながら無事終了しました。お越しいただいた方々、ご覧いただいた方々、ありがとうございました!たくさんの笑顔に勇気づけられました。パン・オ・スリールさんには毎日気持ち良い場を創っていただき感謝しかありません。案内のこと、お待たせ

😣

のこと。。反省もアレコレありますが、足を運んでくださる人がいて、おいしいパンと香りがあって、そのパンを作る人がいて、太陽の光があり、絵がある、幸せな時間を過ごしました。エネルギーをいただいて次に進みます。ありがとうございました。

サイトウマサミツさんより・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回は僕の中からどんどん出て来るこんな絵の数々とミニオブジェ?それからキットパスで描くウィンドウアートもあります。美しいパンたちに囲まれての展示です。

パン・オ・スリールは北海道産小麦、白神こだま酵母、自家製天然酵母にこだわったパンのお店。いつも端からみんな食べたいと思いながらバゲットサンドをいただいたりしてます。11月終わり〜12月前半の2週間、あたりまえだけど2度とない空間をぜひ体感しにいらしてください。出来るだけ在廊したいと思います。

プロフィール・・・・・・・・・・・・

1958年生まれ。イラストレーター。多摩美術大学グラフィックデザイン専攻卒。手書きのシンプルな線を主体に届けている。雑誌・パッケージ・室内装飾画・ホスピタルアートなど多岐にわたる。絵本には、「はだしになっちゃえ」「くりくりくりひろい」「むしがこんなことしていたよ」ほか、福音館書展から。

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