【報告】ギャラリー41 「Heart for(4)…」 西村公一個展 2018_02~03

2018年2月13日から3月17日まで。

開店以来、毎年出展し、たくさんの人や場所や心をつないでくれた西村公一さんの個展が、今年も開催されました。4回目となる、パン・オ・スリールでの個展です

西村さんのハートは年々進化し、日本中の街角で「あ、見たことある」という声が。

昨年は、クリスハートのジャケットアルバムや、丸の内ハウスフロア全体の展示など、影響力のある大きなパフォーマンスもありながら、変わらず、二子玉川商店街でのハートストリートをはじめ、パンオスリール地元の渋谷でも、あちこちで、地道に、多様な人と触れ合いながら、ストリート展示を展開しています。

さあ、今年のパンオスリールギャラリーでのバレンタインは、どのようになったのでしょうか?

 

●立体とマステとドロウイングと・・

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今年の作品で最もインパクトのあるハートは、4つの立体ハート。

ポスターにもなった4色のハートを立体化したもので、昨年は様々な大イベントで、大小さまざまな3Dハートが生まれました。

思えば、昨年のパンオスリールでの展示のころ、二子玉川ほかの巨大マステハートを剥がして再利用し、小さなハートを作るワークショップを開催したことを思い出します。今年は、しっかりと針金で骨組みを作り、大きな立体物をつくり、参加型のハートづくりを行っていると聞きました。

西村さんより——————————

今回のメインの作品。
これらは、ワイヤフレーム(針金で出来た立体)のハートの型にマスキングテープを張り巡らせて出来ています。
そのワイヤフレームの中には、昨年末丸の内ハウスで制作し、剥がしたマステを詰めています。
過去と今を融合した作品です。
その表面に纏ったマスキングテープは、一見シンプルにランダムに貼られています。
しかし、一番気を使ったのはこのテープの貼り方なのです。
一見たわいもない、何も見出せない、
その色しか入ってこないような状態を作り出す貼り方。
そこに全てを込めました。
見失うか、見出すか、そのスレスレをテープの貼り方で表現したかったのです。

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もうひとつの、象徴的なハートは、中心にタイトルをくりぬいたマステハート。

やはり、ブルーは西村さんによく合います。

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2月半ばまでギャラリー展示をしていた、版画家・近松素子さんがお手伝い。

古い友人同士のふたりは、向かい合ってそれぞれの作品作りをするなど、店内で旧交をあたためました。

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そして、もうひとつの新しい試みは、照明。パンオスリールの広い窓に並ぶ灯りに、立体で作成したマステの照明カバーをアレンジ。

大小ふたつの異なるハートが、壁面のカラフルな作品たちと対をなして、外を歩く多くの人が足を止めていきました。夜はやさしく美しく光ります。

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●ライブパフォーマンスwith

たくさんのお客様で賑わい、パンがすべて売り切れた(*´-`)土曜日の夜、西村公一のライブペインティングが開催されました。

パンオスリールの4周年も意識した4つのハートが、キットパスで描かれました。

この日のために特別編成したgroove fieldのアーバンジャズをバックに、Heart for(誰のために?何のために?)と、自らに問いかけるような力強いパフォーマンスでした。

 

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この、キットパスによるウィンドウアートが加わり、今年のすべての展示は完成しました。

4年目。店内を知り尽くした西村さんならではの、究極のハートアートです。

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●パンとワインとカレンダーと・・ハートのコラボも進化

1年目からチャレンジしているコラボパン。せっかくパン屋と一緒にする展示なので、、ということで相談の上4年間で完成した、期間限定のパンたちです。

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人気のパンばかりで、午前中に売り切れてしまうことが多く、西村さんは、訪れるお客様たちのために時には朝、すべてを買い占めることもありました。そして、「パンオスリールのデニッシュは、毎年進化している!」と一人一人に、熱くプレゼンしている声がしばしば聞こえてきました、ありがたいことです。

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今年は、ハートのコラボレーション商品「開運おもてなしサロンとコラボした日めくりカレンダーと、伊勢丹でも販売しているフランスワインの販売しました。

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昨年、クリスハートのベスト盤のCDジャケットを手掛けるなど、いろいろなことにチャレンジしてきたことの集大成。

 

 

●駆け付けたたくさんの仲間たち、ファンの皆さん

同時期に多くのイベントも手掛けている西村さんですが、今年は特に、寸暇を惜しんでパン屋通いをしました。SNSに「今日はいます」とお知らせすると、朝から晩まで、たくさんの人が訪れます。時には知らない人同士も、「一緒にどうですか?」という西村さんの一言で、西村さんを囲んで楽しい会話の輪が生まれます。

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 西村公一個展を目指してやってくるファン、友人、同級生、自治体、企業・・などの関係してきた方々にとどまらず、パン屋のお客様も4年目ともなると顔見知り。

そして、スタッフも作家とのおしゃべりを楽しみにしています。

そんなスタッフの家族のお祝いをしてくれたり、スタッフの赤ちゃんを抱っこしたり、、。

西村さんを見ていると、その力強い作品と、謙虚でフレンドリーな人とのかかわりあい、すべてを通して、「パンオスリールのギャラリー」とはどういうものなのかを、1か月かけて表現してくれた気がするのです。多くの作家の皆さんも、「私も頑張ろう、気合を入れよう」と、見に来てくれました。

来年はどんな展示になるのか。1年かけて、パンオスリールも見守っていきたいと思います。

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最終日。翌週からのギャラリー作家・笹木芳夫さんと。バトンをつなぎます・・♡

 

 

西村さんより 開催にあたって 今年のテーマをご紹介---------------

Heart for(4)… 2月12日から始まる#パンオスリール での4回目の個展は、 「Heart 4」というタイトルにしようと思います。 誰のためのハート? 何のためのハート?… ハートって何? ハートの役割は様々。 ハートばかり描いて今年で5年。 それまでの20数年分を封印してハートのみで表現することに徹して5年。その間に世の中のハートは変わってきたことを感じる。様々なハートが街に溢れている。 だから、今一度、自分は原点に戻って、ハートを組み立ててみたい。そんな展示になるといいなと思います。

毎年、このスリールの展示から様々なアイデアが産まれてきました。
一年間やってきたことをここでフィードバックし、一か月の長い展示の中でゆっくりと次を考える自分にとって重要な場所となりました。

今年は「Hearts 4(for)」
4つのハートの織りなす関係性から探る展示にしたいと思ってます。
会期中、お会い出来ることを楽しみにしております。

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